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買収後の起業に関する手続きの流れとは?

買収後の起業に関する手続きの流れ

M&Aをはじめとする事業承継を行った場合、継承する方法を紹介していても、その後の手続きの方法を知っている人は多くありません。今回は、M&Aを行った後の手続きの内容や流れスケジュールについてご紹介していきます。期間にしてどのくらいかかるのかなどの詳細に関しても触れていくので、M&Aを検討している方はぜひ参考にしてください。

M&Aを完了した後の手続きと流れ

M&Aを決定し、基本合意契約が完了したら、まずは自社と買収する会社を細かく調査していく必要があります。

交渉を決意してから基本合意契約が締結されると、買収側は買取を検討している企業に向けて、弁護士や会計士などのスペシャリストにお願いすることでデューデリジェンスを行うことができます。

デューデリジェンスを行うことによって、問題がないか、損得はどうなっているか、経営状況に虚偽はないかを詳しく精査することが可能です。問題がなければ、取締役会で決議にかけ、事業承継を成立させることができます。

その後、必要書類を整え、手続きを進めていく必要があります。契約が完了した後は、自社の現状や強みをしっかりと分析した売却側の企業が、適切な価格設定を行い、新しく始める譲渡の計画を立てていきます。

選定を行った後は、契約の締結が行われ、譲渡先が決定するのです。その後は各所に届け出を提出する必要があります。会社法という法律に定められた決まり事に則って、まずは公正取引委員会に届け出が必要です。

国内での売り上げ高の総額が200億円を超えており、売上高が30億円を超える会社を譲り受ける場合は届出の提出が必要です。しっかりと公正取引委員会へ提出しましょう。

事業譲渡が開始される際、譲受によって純資産30%以上増減される場合や、売上高が前年比で10%以上増減することが予想される場合も注意が必要です。会社法で定められた決まりに従い、有価証券報告書と共に、内閣総理大臣に臨時報告書を提出する必要があります。

株主への報告や特別決議

M&Aを行い、その後の流れに移行した後は、取締役会や株主総会決議で承認を得ることも大切です。場合によっては、取締役会、そして株主総会決議で承認を得られないことも考えられるので、株主が反対する可能性を少しでも減らし、しっかりと承認を得られるよう今後の見通しを明確にしておきましょう。

名義変更手続き

譲受会社は、先だって名義変更の用意を行わなければなりません。財産等、譲渡会社の名義になっているものは、書類を用意し、譲受先の名義に整えましょう。しかし、事業譲渡を行った場合、許認可は引継ぎすることができません。

譲受会社との話し合いが完了しても、許認可を得られなければ意味がありません。もし許認可を取得していない場合は、監督官庁で許認可の手続きを取りましょう。業種によっては時間が掛かる場合があるため、事業開始の時期に合わせ、逆算して許可をとっておくのがおすすめです。

買収後の手続きがすべて完了するまでの期間

企業を買収し、買収後の手続きに取り掛かる前に、最長でどの程度の期間を要するのか知っておくことはとても重要です。M&Aを実行し、買収が完了した場合、すみやかに手続きを進めていくことで、スムーズに最後まで進めることができます。

その際、あらかじめ期間を知っておくことで、契約途中の段階から予定を立てて書類の用意や、手続きの期間を逆算することが可能です。最終的な譲渡の契約書にサインし、その後期間を開けて費用が支払われる事もあるため、契約が締結後1ヶ月程度期間が空くことが予想されます。契約内容やその時々で掛かる時間が異なりますが、大体1か月から3カ月を目途にしておくといいでしょう。

1~3カ月程度の期間で手続きが全て完了できるという計算で契約を進めておけば、その後の手続きにも冷静に対処することが可能です。

買収後の手続きの流れとは

買収後の手続きの流れとは
M&Aを利用し、企業の買収を行った場合、その後の手続きには、短く見積もっても1ヶ月は必要になります。

企業を買収することによって、株主総会決議や株式交換だけでなく、会社を1から再編成しなければならなかったり、株式の移行手続きなど、やらなければならないことが立て込んでいるのです。

さらに、会社を買収後合併するということであれば、買収先の会社の権利の引継ぎや、 債権者の同意を得る作業を行わなければならず、1ヶ月、またはそれ以上の期間を要して手続きを進めていかなければなりません。

会社を買収、合併することで、それまであった会社の在り方を見直し、新しい会社として立て直しを図っているため、手続きが即日で完了することはどんなに前もって準備を進めていても難しいでしょう。

また、手続きを最後まで進めるためには、お互いの会社の中で話し合いをしっかりとしなければ相違が生じる場合もあります。スケジュール管理や統合に向け、買収後の手続きがスムーズに進められるよう、あらかじめ用意を進めておきましょう。

ここからは、さらに詳しく、買収後の手続きについてご紹介していきます。

株主への通知と公告

株主総会で事業譲渡、買収の特別決議を行う前に、まずは株主に対して通知や公告を行わなければなりません。通知を行う場合は、事業譲渡の効力が発揮されてしまう前までに株主に向けて公告や通知などを通して発表をする必要があります。

その場合は、事業譲渡、買収が成立する20日前を目途に通知を行いましょう。20日前までに行う必要があるのは、株主の中に反対派がいた場合を想定してのことです。株主が反対した場合、反対した株主は株主買取請求を行います。

株主買取請求のための十分な期間と機会を持つためにも、20日前までには遅くとも通知や公告を行いましょう。

譲渡する会社は各種名義変更の手続きを行っておく

買収が決定した場合、手続きを行うのは、買収側の企業だけではありません。買収先の企業は滞りなく手続きを終えられるためにも、譲渡される側の企業もやっておかなければならないことがあります。

譲渡側の企業は、土地、預金をはじめとした、譲渡企業が保有している名義の財産を、全て買収先の名義へと変更する必要があります。登記がされているものは、しっかりと名義変更をしましょう。

買収後の手続きに失敗しないためのポイント

買収後の手続きに失敗しないためのポイント
買収を完了し、その後の手続きに問題なく移行するためには、いくつか気を付けておかなければならないポイントがあります。まず一つ目は、M&Aを行う際の契約書についてです。

事業譲渡の内容や、買収に関係する様々な取り決めを契約書には記載する必要があります。具体的かつしっかりとした内容で細かく記載することで、最終譲渡までスムーズに進めることが可能です。

二つ目は、買収が完了し、各種手続きを行い、完全に買収が完了するまでにかかる日数を把握することです。買収する際に行ったM&Aの内容や書類の用意、各種変更手続きを行ったり、手続きに時間が掛かってしまったことで、新事業の開始日や最終譲渡契約書の締結に不備が生じた場合、企業価値が変化する可能性があります。

変動してしまった企業価値の調整を行う際は、アドバイザーや専門家による調整が必要です。価格を調整する可能性があることや、想定していた日数よりも期間が掛かる場合の事を考えて契約を進めていきましょう。

まとめ

M&Aの方法の一つである事業譲渡によって買収が完了した後、いくつかの手続きを完了させることで、完全に買収の契約を行うことができます。今回は、買収後に行う手続きに関してご紹介しました。

最終契約が締結した後にスムーズに完了まで行うためには、あらかじめ内容を知っておくことや、信頼のおけるアドバイザーや専門家に助力を請うことが必要です。内容や手続きに掛かる期間をしっかりと把握し、買収後の手続きが滞りなく完了できるようにしましょう。

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