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海外進出ならM&Aが有効的?グローバル化やDX化を見据えた企業戦略について

急速に進むグローバル化や、デジタルテクノロジーを駆使したDX化への対応において、戦略として海外企業とのM&Aを検討されている企業も少なくないのではないでしょうか。

実際、5GやAiをはじめ、最新のデジタルテクノロジーは日本よりも海外企業のほうが先を進んでいる部分もあり、いち早くそのような技術を取り入れるには海外企業とのM&Aを実施したほうが手っ取り早く低コストに済みます。同時に海外進出として拠点の拡大も期待できるでしょう。

本記事では、グローバル化やDX化を見据えた企業の成長戦略としてのM&Aが、企業にどのようなメリットをもたらすのかという点について解説していきます。

海外企業とのM&A=クロスボーダーM&A

そもそも、海外企業とのM&Aは『クロスボーダーM&A』と呼ばれています。『クロス(越える)』『ボーダー(国境)』の通り、国境を越えて行うM&Aの意です。

ビジネスのスピードが早くなりつつある中で、企業の成長やマーケットの拡大において『お金で時間を買う』ことができるM&Aは、今後重要な企業戦略の一つとなってくるでしょう。中でも海外企業とのM&Aでは日本にはまだ浸透していないブルーオーシャンな事業や、サービスを短期間で展開できる点が、国内企業同士のM&Aよりも注目が集まるポイントです。

クロスボーダーM&Aとは?基礎知識や成功させるポイントについて解説

 

クロスボーダーM&Aの種類

クロスボーダーM&Aには、大きく分けて下記の3つの種類があります。

①In-Out型M&A

②Out-IN型M&A

③Out-Out型M&A

それぞれ解説していきます。

①In-Out型M&A

1つは、国内の企業が海外企業に対して買収を行う、In-Out型のM&Aです。海外進出を目指す国内の企業が、海外企業を買収する事をさします。

②Out-In型M&A

2つ目のOut-In型M&Aは、海外の企業が日本の企業を買収するM&Aの事です。

③Out-Out型M&A

3つ目のOut-Out型M&Aは、海外の企業が海外の企業を買収する事です。日本の企業には縁のないM&Aである場合が多いですが、日本の企業でも海外子会社を使ったM&Aをする場合は、このOut-Out型M&Aが活用される可能性もあります。

クロスボーダーM&Aとは?基礎知識や成功させるポイントについて解説

海外とのM&Aが増えている理由

近年では、グローバル化などの影響もあり、こうした海外企業とのM&A、クロスボーダーM&Aが増えつつあります。では、海外企業とのM&Aが増加している具体的な理由としてはどのような事項があげられるでしょうか。

海外企業の高い成長率

1つは、海外企業の成長率が著しい事です。日本は現在、労働人口の減少や高齢化、人材不足などが懸念され、成長率がOECD平均と比べても低水準と言われています。投資対象の魅力度も決して大きくありません。しかし、その点海外企業は発展途上国をはじめ高い世知長を続けており、人口の増加を期待できる国も多々あります。

成長率の高い企業が多くある国に投資を行うことで、将来的に企業の成長につながったり、ブルーオーシャンな事業の第一人者として日本国内でも大きなメリットを得られる可能性があるでしょう。

1から立ち上げる必要がない 

また、クロスボーダーM&Aに限らず国内企業同士のM&Aでも同様のメリットがありますが、1から事業を立ち上げる必要がないというメリットがあります。特にクロスボーダーM&Aでは、日本にまだ浸透していない事業や許認可が必要な事業を買収することができます。更には、買収した海外企業が持つネットワークなどもそのまま引き継ぐことができるので、素早く市場に参入できるうえに、高いリターンを期待できます。

海外進出が容易

クロスボーダーM&Aでは、海外企業同士のネットワークを得ることができるのはもちろん、そのネットワークを活用して海外進出が容易にできるようになります。

今後も加速していくであろうグローバル化にも対応することができ、マーケットを拡大なども可能になるため、成長戦略としても有効的でしょう。

中小企業も海外とのM&Aに積極的

また、近年では大型企業によるクロスボーダーM&Aだけでなく、日本国内の中小企業も海外とのM&Aに積極的であるとされています。というのも海外とのM&Aということで、買収金額等も高額になりがちで、なかなか中小企業などは手を出せないのではと考えられてしまうのですが、必ずしも高額な案件ばかりではないのです。

クロスボーダーM&Aの1件あたりの買収金額は2003年には約10ドルであったものの、2016年には1件あたり3~4億ドルに減少しています。買い手の規模も売上高500億円未満の件数は2013年が32件であったのに対し、2017年には74件に倍増しています。

このことから、比較的規模の小さい中小企業などでも、海外とのM&Aが盛んに行われ始めていることがわかるでしょう。

新型コロナの影響で企業に求められるものが変化

グローバル化や海外進出を目的としたクロスボーダーM&A以外にも今後はニューノーマルに対応するためのM&A事例も多く出てくることでしょう。

というのも、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、デジタルテクノロジ―の活用やDX化が注目される中、利用者や市場が求めるサービスも変化してきているからです。実際に、DXや働き方改革を目的としたM&Aは国内企業同士でも多く行われるようになってきました。

実際の事例としては、NTTとドコモのTOB、文藝春秋とnoteの資本業務提携等があげられます。それぞれ下記の記事で解説をしておりますのでご覧ください。

NTTがドコモを完全子会社化!TOB総額は約4兆円の大規模M&A

文藝春秋がnoteと初の資本業務提携へ!目的はDX化?

 

現在、Ai技術や5Gなどの通信技術等において、日本は世界と比べて遅れを取っているとされています。その点、今後これらの技術を活用していったり、国内に浸透させていく上で、海外企業とM&Aを実施することは、大きなリターンを得られる可能性が高いと推測できるでしょう。

売却先として海外企業を選ぶ選択肢も

ここまでに、国内企業が海外の企業を買収する『In-Out型』のクロスボーダーM&Aについて解説を行ってきましたが、逆に売却先に海外企業を選ぶという選択肢もあります。海外企業に日本企業を売却する『Out-In型』のクロスボーダーM&Aは、あまり件数は多くありませんが、毎年確実に行われています。

最新技術の活用こそ、海外から遅れを取っている日本ですが、日本の持つ技術力に期待している海外企業も少なくないといいます。最近では円安になりつつある市場の中で、海外からの投資がしやすくなっているため、相場よりも高い値段で売却することもできるかもしれません。TOB等を活用して海外企業の傘下に入ることでも、企業や事業の成長に繋がる可能性もありますので、戦略の1つとして検討してみても良いでしょう。

海外とのM&AでDX化は実現できる?

海外企業とのM&Aをすすめていく目的としてデジタルテクノロジーの活用ノウハウを獲得し、企業のDX化すすめることとしている企業も少なくないのではないでしょうか。

実際海外の企業の中には大企業だけでなく、中小企業の中でもデジタル技術を巧に操っている企業は多いものです。それらの企業を買収したり、逆に傘下にはいったりすることで、効果的なDXを実施することができるでしょう。

国内企業で、デジタル技術への知見がある企業を買収するのも、DXを実施するのに効果的ではありますが、併せて海外進出やマーケットの拡大等を行いたい企業は、クロスボーダーM&Aをおすすめいたします。

ただし、注意しておきたいのは、クロスボーダーM&Aはこれまでに成功した事例が少ないという点です。海外であることもあり、企業の現状がなかなか見えてこないことや、オンラインでのやり取りで、交渉がスムーズに進まない点などが難点としてあげられるでしょう。クロスボーダーM&Aを実施する際は、理由や目的に関わらず、必ず専門家へ相談して、入念なプロセスを練った上で、助言を受けながらすすめていくようにしましょう。

クロスボーダーM&Aとは?基礎知識や成功させるポイントについて解説

まとめ

海外企業を買収することは、マーケットの拡大やグローバル化への対応はもちろん、デジタル技術の活用ノウハウの共有やDX化の成功も期待できます。海外企業の高い成長率は、日本国内での成功や成長にも、大いに期待できるでしょう。中小企業の海外企業買収事例も増えてきていることから、クロスボーダーM&Aは大企業同士で行うものという概念は取り払われてきています。

とはいえ、やはり海外とのやり取りが発生することで、国内企業同士のM&Aと比べてスムーズに交渉がすすめられなかったり、やり取りの中でトラブルが起きてしまうことも考えられます。クロスボーダーM&Aは、成功すれば高いリターンが期待できる一方で、失敗に終わってしまう可能性が高いM&Aでもありますので、必ず専門家の助言を受けながらすすめるようにしましょう。

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