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飲食店の廃業を救う!コロナ禍におけるM&Aの進め方と注意点

新型コロナウイルスが猛威を振るう中、緊急事態宣言や時短営業要請などの影響を受け、売り上げの低迷が続いている飲食店。国からも補助も底尽き、廃業せざるを得なくなった企業も少なくないでしょう。

特に帝国データバンクの調査によりますと、2020年の飲食店廃業数は780店舗に上り、過去最大件数を更新したとされています。
(参考:https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p210101.pdf)

そうしたなかでも、飲食店をまもるためM&Aを実施して事業を売却したり他店舗と提携を組んだりして着々とアフターコロナに向けて準備を進めている企業もあります。

本記事では、廃業を検討している飲食店、売り上げが伸び悩んでいる飲食店に向けて、「コロナ禍のM&Aの実施方法」について解説していきますので是非参考にして下さい。

緊急事態宣言で飲食店は窮地に

2021年1月7日より、国内の一部都府県において緊急事態宣言が発令されています。これにより、該当する地域、および周辺地域の飲食店については時短営業が要請も合わせて要請されているところです。

この時短営業により、最もたる影響を受けるのは、言わずもがな夜の営業が中心の居酒屋やバーなど。実際に2020年に廃業した飲食店の中でも、それらの業種が多数を占めています。

コロナ禍で加速する飲食店のDX化!緊急事態宣言再発出で急務に

なんとか生き延びるべく、コストの見直しをして削減できる経費を削減したり、食材の購入をおさえたりしながら対策をとっているという店舗も多いのではないでしょうか。

無駄な経費を見直す良いきっかけになったとはいえど、飲食店は窮地に立たされている状況です。

コロナ禍でも利益が出ている飲食店の特徴

コロナ禍で、客足の低下に悩んでいるのは国内だけでなくむしろ世界中の飲食店が同じであるといっても過言ではありません。

そうしたなかでも、利益が出ている飲食店はあります。

そのような飲食店にはどのような特徴があるのでしょうか。

テイクアウトやデリバリー、ECサイトを展開

1つは、テイクアウトやデリバリー、ECサイトなどイートイン以外の販路を確保している飲食店です。イートインからの利益が100%であった場合、イートインが許される時間が短縮された時、利益は客足の低下に合わせて70%、60%と下がることになります。

しかし、単純計算でもイートインが60%以下にさがったとしてデリバリーやテイクアウトなどで40%をペイすることができれば、結局お店の利益としてはコロナ前と変わらないのです。

ウィズコロナに向けて飲食店の売り上げを伸ばす『DX』とは?

トレンドに合わせたメニューを展開

しかし、デリバリーやテイクアウトでは基本的にお弁当もしくは調理キットが主流となるためイートインほどの客単価が見込めない可能性があります。

そのため、デリバリーやテイクアウト事業に力を入れるのであればトレンドに合わせたメニューや、セットで注文しやすいメニューなどを展開する必要があるでしょう。どれだけ「リピートしてもらえるのか」「一回の注文で沢山注文してもらえるのか」という点がカギになってくるわけです。

これは、イートイン時も同様で、限られた顧客数でどれだけ客単価をあげられるのかという点が、利益を多く残すポイントとなります。

公式アプリやクーポンでリピータ―を獲得

これは実際に焼肉キングで行われた対策です。コロナ禍でも売り上げを押し上げた要因として、公式アプリの活用を上げています。

2020年1月、同店は公式アプリとして「焼肉ポリス手帳」というコンテンツを追加しました。来店回数に応じて巡査から警視総監までの10階級ランクアップできるサービスや、クイズの得点に応じて「国産牛5kgの塊肉」が当たるイベントキャンペーンなどを行い、多くのお客を集めることに成功しています。

ダイナミックプライシングを導入している店舗も

中には、ダイナミックプライシングを導入して売り上げの最大化を図っている店舗もあります。ダイナミックプライシングとは、いわゆる需要の高低に応じて価格を変動させる仕組みのことです。

最もわかりやすい例で言えば、飛行機の値段や宿泊施設の値段などがあげられるでしょう。夏休みや春休みなど長期休暇時と、平日では、数倍にもなるほど価格が変動していますよね。

この考え方と同じように、1日の提供時間を細分化し、例えば需要が高いと考えられるランチタイムの中でも11:30~13:00のあいだは通常価格よりも500円ほど高く価格を設定するのです。

そうすることで、どうしてもランチの時間に食事がしたいという方は高いお金を出しても食事をしますし、いつ来てもよいという方は安い時間で来店するでしょう。これにより、イートイン顧客を時間で分散させることができ、店内に密を作らないのでお客も安心して利用することができます。

店内の席数を減らすよりも、効果的かつ利益を上げやすい方法の1つです。

廃業寸前の飲食店はM&Aで立て直せる?

しかし、上記のような対策を行う体力もなく、廃業寸前だという店舗もあるかもしれません。その場合は事業再生を図るか、もしくは本当に廃業をしてしまうかのどちらかしか選択肢はなくなるでしょう。

そうはいっても、スタッフのことや、これまで来店してくれたリピーターのことを考えると、思い切って廃業をすることができないという方もいらっしゃるはずです。

廃業寸前の飲食店でもM&Aで立て直すことができるのでしょうか?

飲食事業を売るときに利用したいM&Aの手法とは

その道のプロフェッショナルに引き継ぐ

コロナ禍の影響で、飲食店経営の難易度があがっています。そのためその道のプロフェッショナルが経営者となるケースが増加しているのです。

例えば、業務スーパーを展開する神戸物産は、昨年6月に焼肉さかいや、平禄寿司などを運営するクックイノベンチャーに事業を売却した例などが挙げられます。

このように、ノンコア事業として外食事業をしている企業は、コア事業として飲食店を展開している企業の傘下に入ることで、飲食の売り上げアップに詳しいプロフェッショナルに業務を託してしまうというわけです。

これにより、廃業寸前の飲食店もプロの手による立て直しが期待できるでしょう。

デジタル化など多方面での売り上げアップ対策ができる

また、飲食店と企業が協力関係になることができるM&Aは、飲食店も今後必須になるといわれている、デジタル化やDX化への対応を加速させることができる可能性があります。

とくに、アフターコロナに向けて業界問わずデジタル化の活用が急激に広まっているところです。飲食店でもテイクアウトやデリバリーをはじめ、販売チャネルのオンライン化がニューノーマルとなりつつあります。

ただ、飲食業界ではITリテラシーの低い方、ノウハウがない方も多いでしょう。そのてん、飲食店がITリテラシーの高い企業やDX化に着手している企業とM&Aをすることエ、シナジーを得られるきっかけになるということです。

ここでいう、売却先の企業とは、ノンコア事業として飲食を行っているIT企業など、DX化をすることで飲食店の売り上げも着々とのばしている企業といえるでしょう。

飲食店のM&Aにおける売却価額設定の考え方

業界問わずアフターコロナへの生き残り戦略にはDXが必須

飲食店のデジタル化=生き残りとなるかと言われれば、そうではない点もあるかもしれませんが、DXのそもそもの目的が、デジタル化をすることで企業や店舗がより良い変革を起こすこととしています。

そのため、うまくデジタルテクノロジーを活用することができれば、生き残り戦略として大いに活用することができるものであるといえるでしょう。ITリテラシーのない飲食店は、ノウハウのある企業とM&Aをすることで、DXに着手することができるということです。

ウィズコロナに向けて飲食店の売り上げを伸ばす『DX』とは?

コロナ禍での飲食店M&Aの進め方

しかし、コロナ禍で人との対面も制限されている中、どのように買い手を探して、どのようにM&Aを進めていけば廃業をする前にスムーズに売却をすることができるでしょうか。

M&Aサイトに売り手として登録しよう

DX承継くんをはじめ、Webサイト上に売り手案件として無料で登録してくれるサイトが多数あります。それらを活用して、売りに出ているという情報を積極的に発信しましょう。

この時のポイントとしては、

①誤った情報を出さないこと
②売却価額は企業価値などを算出してから記載しておくこと
③事業内容などは細かく記載しておくこと

です。

DCF法とは?企業価値算出までの手順や特徴を徹底解説

曖昧な情報では、怪しいと感じてしまい、もし仮に気になったとしてもお問い合わせをするのに気が引けてしまうものです。公開できる情報や、したほうが良い情報は必ず記載しておくようにしましょう。

M&Aアドバイザーに相談しよう

飲食店であることやコロナ禍に限らずですが、M&Aを自社のみで行うことはできません。もちろん買い手側もM&Aの専門家に相談しながら手続きを進めてくるかと思いますので、M&Aをする際は必ずM&Aアドバイザーに相談するようにしましょう。

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M&Aをする際に受け取れる補助金を確認しよう

M&Aを活発化させるため、国が様々な支援策を行っています。なかには、M&Aアドバイザーへの相談費用などの一部を負担してくれる補助金などもありますので、事前に確認をしておくとよいでしょう。

このような支援があることを知っておくだけで、多くのコストを削減できることにもなりますので、見落とさないよう注意が必要です。また、このような支援情報を積極的に教えてくれるアドバイザーかどうかという点もアドバイザー選びのポイントとなるかもしれませんね。

まとめ

飲食店は、コロナ禍で業界全体が冷え込みつつあります。このような状況を打破するためにも、今後は企業同士、飲食店同士、企業と飲食店など、様々な組み合わせで飲食店の生き残りのためにM&AやDXを実施していくことが予想されます。

廃業寸前の飲食店でも、プロフェッショナルな企業に売却することで、スタッフの雇用やお客を守ることができる可能性もあるのです。

廃業の前に少し立ち止まって、このような生き残りのための方法があることにも目を向けてみてはいかがでしょうか。

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