M&A

飲食店のM&Aにおける売却価額設定の考え方

飲食店など事業を売却する際は、事業の収益性や安定性、将来性などを考慮したうえで、売却価額を検討し、買い手に提示します。

相場と比べてあまりにも高い売却価額を提示してしまうと、買い手から不信感をおぼえられ、M&A成約に至らない可能性もありますし、逆に相場と比べて低いと、訳アリ案件なのではと感じられたり、そもそも思ったような収益が得られないのは当然なことです。

そこで、本記事では飲食店がM&Aで事業を売却するときの、売却価額設定の考え方について、相場の解説から高くする方法などからご紹介してまいります。

飲食店のM&A売却価額はどう決まる?

そもそも、飲食店のM&A売却価額はどのように決められるの?というところですが、基本的には飲食店自体の負債を時価評価した資産から差し引いて事業価値を引き出す『修正純資産法』が用いられます。

ただし、これだけではお店の将来性や立地的好条件など、見えない資産、いわゆる『のれん』が追加されておりませんので、プラスのれん代が含まれた価額が売却価額として考えられることが多いです。

また同業種、同条件の飲食店の売却価額相場なども参考にされることが多いでしょう。飲食店の売却価額相場については後述いたします。

お店の将来性などは、

①相手がその将来性に対してメリットを感じているか

②シナジー効果が得られる可能性があるのか

というところを物差しに、買い手側は提示価額の高い低いを評価すると思われますので、相手が求めている部分と自店舗の売りがマッチすればするほど価額交渉もスムーズに行くと考えられるでしょう。

飲食店の売却価額の相場

先ほど、飲食店の売却価額は相場も検討材料にと申し上げましたが、実際、飲食店の売却価額の相場はどのくらいなのでしょうか。

M&A総合研究所によりますと、飲食店の売却価額の相場は100~250万円であるとされています。この金額は飲食店を開業するよりも安価であることから、飲食店の企業を夢見た人々が事業承継で飲食店を買い経営に携わるというケースも増加してきているようです。

ちなみに、飲食店を0から始めようとすると、敷金礼金や人材採用コスト、電化製品や椅子、机などなど様々な資材を集めなければならず、結局500~600万円と費用がかさんでしまうケースも少なくありません。そのため、起業家としては飲食店をM&Aで事業承継することで、従業員の引継ぎやその他資材も引き継ぐことができ、更には場所も0から探す必要がないので、注目が集まっています。

飲食店の売却価額を高くするには?

このように、他の業種に比べて売却価額がサラリーマンでも購入できるほどの価格であったり、必要資材がそろった状態で始められることから、飲食店のM&Aは人気が急上昇しつつあるわけですが、飲食店経営者もどうせ売るならなるべく高くで売りたいものです。

ここからは、飲食店経営者必見の飲食店のM&Aによる売却価額を高くする方法について解説していきます。

競合飲食店との差別化をする

企業統計調査によりますと、日本全国にある飲食店は約67万店舗と言われています。それだけ競合も多い為、飲食店の買収を検討している人が他の飲食店と交渉を進めてしまわないよう、突出したメリットがなければ買い手がつくことは難しくなってしまいます。

突出したメリットとは、売却価額が安いとかそういったところではなくて、例えば

①安定した収益がある

②流行り廃りがない

③立地が良い

などです。

あえて例に挙げるのならば、2019年の夏に爆発的にタピオカが流行した時期がありました。しかし、2020年に入ってからタピオカ店の激戦区であった原宿竹下通りにあったタピオカ店は結局有名店『ゴンチャ』などを含む約7店舗が一気に閉店したのです。

流行りに乗って収益をあげていたお店も、流行が去ってしまうことで、経営状態を保つことができなくなってしまう可能性もあります。ただ、流行りのお店はM&Aで買い手がつきにくいとか、そういったことではなく、流行が去ったその後も安定して収益をあげていけるような計画、プロセスがしっかりしていればもちろん買い手が就く可能性もあります。

流行りのお店であれば、流行りの部分と、安定した収益が見込める部分をかけ合わせておくことで、買い手がつきやすくなったり、高額で買収されたりする可能性も高くなるでしょう。競合店との差別化も図れます。

後は、認知度をあげるといった観点などから立地の良さも重要です。

今後の収益を予測しておく

飲食店の経営者は、料理の提供や接客だけでなく日々の会計作業や税務処理など多くの業務があります。その中で、煩雑になりがちな会計作業などもしっかり行っておき、向こう1年間ほどの収益を予測しておくことも大切です。

何故なら、買い手は飲食店を買収するからには将来的に安定した収益が見込めるのか、そして、成長性があるのかなどの観点を中心に交渉先を選択していくわけです。

これまでのデータに基づき将来的な売り上げを予測しておくことは他売り手案件との差別化を図れるうえに、買い手側もプロセスを描きやすくなりますので、高額で売却できる可能性が高くなります。

データや資料を用意する

いくら口先で収益性や将来性を語っても、それが実現できると真に期待できるための根拠がないと信用してもらえません。

今後の収益を予測するといった面でもデータを活用するわけですが、そのデータを丸ごと用意し、相手に提示するのも戦略の1つです。

そこで相手の成功期待感が高まればのれん代を上乗せして買収に至る可能性もあるでしょう。

専門家への相談も必須

より良い取引をするには、自社だけで検討しても煮詰まって意味がなくなる可能性もありますし、自己評価が高かったがゆえに高額売却希望額を提示してしまい、結局は買い手がつかないといった可能性もあります。

M&Aの専門家に相談をすることで、売却側の希望売却価額と相場を照らし合わせつつ、その要件にマッチングする買い手を探す手伝いをしてもらえますので、非常にスムーズに進めることができます。買い手の口車に乗せられて、低価格でM&Aを成立させてしまうリスクもありません。

飲食店の売却価額を査定してもらおう

とはいえ、飲食店の収益力は集客力や客単価、立地などによって大きく変化してきます。特に、認知度を高めるといったことから立地は飲食店において特に重要な事項であるともされているのです。

駐車場のある場所、駅から近い場所、競合が少ない場所、人通りの多い場所などは当然土地や賃料も高くなるわけですが、そういった飲食店は高く売却される可能性もあります。

 

飲食店のM&Aにおける売却価額は収益だけでなく、その他見えな価値が大半を占める可能性もあるほどです。ですので、まずは専門家に相談して、飲食店の売却価額を査定してもらってから、M&Aを検討していくのもアリかもしれませんね。

 

あるいは、専門家から『この部分を改善したら少し売却価額が上がる可能性がある』などのアドバイスをもらえた際は、M&Aを何年後かに検討しつつ、課題を解決する時間を設けるのも施策の1つです。

まとめ

飲食店の経営は大変である割には、M&Aの相場は以外にも安いのではと思った方も多くいらっしゃったでしょう。しかし、飲食店のM&A売却価額の考え方としては、現状の収益だけでなく、その他の立地や将来性など『のれん』の部分が売却価額の大半を占めると考えていただいて結構です。

それだけ、普段から飲食店個々のブランディングが必要であるということです。DX承継くんでは、飲食店のM&Aに関するご質問はもちろんのこと、将来的に飲食店のM&Aで高額取引を行うために集客力等お店のブランディング力をアップしていく方法などについてもご相談を承っております。

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