【IT×美容室】アフターコロナに向けて美容室が着手するべきDXとは

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、ビジネスも様々分野において大きく様変わりをしました。在宅ワークを取り入れた企業、これまでデジタル技術と縁がなかったが導入するきっかけとなった企業も多くあるでしょう。
デジタル、IT技術の活用といった面では、どの業界も今後必須になってくることで、それは美容業界も例外ではありません。
今回は、アフターコロナに向けて美容室が着手しておくべき『DX』について、触れていきたいと思います。
目次
そもそもDXとは
デジタルとの縁が薄い店舗も多い美容室にとって『DX』という言葉自体初めて聞くという方も少なくないでしょう。DXとは、簡単に言うとデジタル技術を活用することで、業務効率化や売り上げアップ、顧客満足度の向上等、ビジネスを良い報告に変革させることをさします。
美容室におけるDXとは
そのため、美容室でいうDXとは、スマートミラーを導入したり、freeWi-Fi、キャッシュレス端末等、デジタル製品を導入したことで、良い変化が得られれば、それが『DX』と認識していただいて問題ないでしょう。
美容室のDX化は遅れている?
ここでいう美容室とは、ヘアーサロンや理容室、など、髪の毛を整えるお店の全般をさしています。その中に、エステサロンやネイルサロンなどは含まれておりません。
常に流行の最先端を行く美容室でも、実はITの導入が遅れているとされているのです。最近こそ、先ほどに申し上げたスマートミラーや、予約管理システム等が導入されている店舗も見受けられてきましたが、導入資金が必要になることや、導入後のマネタイズが不明瞭な点がネックとなっています。
美容室でできるDX
『DX』と言われれば、仰々しく、多額の資金が必要というイメージをお持ちの方も少なくないはずです。実際に、スマートミラーなどの導入はそれなりの資金が必要であるため、手を出せない店舗も多いでしょう。
しかし、多額の資金が必要であるデジタルシステムを導入することだけが美容室でできるDX化ではありません。
業務効率をあげるDX
1つは業務効率をあげるDXとして、
①POSレジの活用
②お客様管理のデータ化
③ポイントカードの電子化
④仕入れフローのオンライン化
等があげられます。レジはPOSレジに変更することで日々の会計業務等煩雑な作業を簡素化できますし、お客様管理のデータをタブレットやPCなどで管理しておくことで、すぐに検索・更新ができます。また、お客様に配布するポイントカードも電子化に対応すれば、印刷の手間も省け、ペーパーレス化にも貢献できるでしょう。
シャンプーやリンス等仕入れが必要になるたびに仕入れ先に電話をしている店舗もあるかもしれません。しかし、オンラインで注文し、受け取ることができれば、電話の手間も省けるので業務効率化に繋がります。
キャッシュレス対応にするDX
各種QR決済端末のポイントバックキャンペーンやマイナポイントなどで、大きく話題に上ったのがキャッシュレス端末です。新型コロナウイルスの感染拡大により、非対面、非接触のコミュニケーションが推奨された際にも、キャッシュレスは大活躍しました。
キャッシュレス端末の導入には多額のコストはかからないものの、顧客満足度の向上と合わせ、お客とのやり取りを簡素化できることで業務効率化も期待できる優れものです。
簡単な場所からDXを実施したいという店舗は、キャッシュレス対応から実践してみましょう。
予約データ一括管理化でDX
美容室では、ホットペッパービューティーやその他予約サイトで受ける予約の管理が、煩雑になりがちです。様々なところから受ける予約は、一括管理ができるシステムを活用し、業務効率化につなげるようにしましょう。
また、予約を分かりやすく可視化できることで、ダブルブッキングの防止にもつなげられ、顧客満足度の向上にも繋がります。
発信方法のDX
近年では情報発信の手法が、紙媒体からデジタルへと移行しつつあります。インスタグラムやTwitter、youtubeなどのSNSはもちろん、街中のデジタルサイネージなどを活用した発信方法のデジタル化も美容室ができるDXの1つと言えるでしょう。
特に、SNSに関しては、無料で始めることができる上に、SNS上から予約を受けることもできるので、売り上げアップに繋がることが期待できます。
美容室のDXのポイント
では、美容室がDXを行うときにポイントとすべき点はどのような点でしょうか。
活用プロセスを明確化する
1つは活用プロセスを明確化するということです。美容室ではこれまでデジタルシステムを活用してこなかった店舗も多くあり、デジタルを導入してもどのように活用すればよいのか分からないという方も少なくないでしょう。
『他の美容室が取り入れているから』『話題だから』という理由でデジタルシステムを導入しても、結局は上手く活用できずに無駄なコストを支払ってしまったということにもなりかねません。
それは、先ほど低コストに導入できると申し上げた『キャッシュレス端末』でも同様のことです。キャッシュレス端末を導入して、どのようなお客様に来店してほしいのか、どのようなお客様の集客ができる可能性があるのか、活用プロセスを明確化しておくようにしましょう。
費用対効果を明確化する
美容室が導入するデジタルシステムの中には、高額な導入資金やランニングコストが必要なものもあります。実際にシステムを導入し、どのくらいのお客の来店が見込め、どのくらいの費用対効果が得られるのか、マネタイズの面を明確化しておくことも重要であると言えるでしょう。
1つのシステムで2つ以上の活用法を検討する
費用対効果を高めたり、活用プロセスを明確化するためには、検討段階で1つのシステムで2つ以上の活用方法を検討しておくとよいでしょう。
例えば、キャッシュレス端末であれば店舗での利用と、ネット通販での利用の2つの利用方法が考えられます。そのほか、POSレジや顧客データの管理においても新しいマーケティング施策へ役立てることもできるかもしれません。
美容室のDXにはM&Aも効果的!?
ただ、長年アナログで経営をしてきた理容室や、ITリテラシーの低い方ですとDXの壁が高く感じてしまう場合もあるでしょう。そんな美容室のDX成功の為の施策の1つとしてあげられるのが『M&A』です。
M&Aとは、要するにビジネスの売買のことを指し、後継者不足に悩んでいる店舗や、リタイアをしたい経営者によって行われることが多いです。ただ、ニュースに取り上げられているものでは大企業同士のM&Aが多い為、大企業同士しか行えないのではと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、近年では個人事業主の店舗の売却案件やサラリーマンの買収事例も多くあります。
話を戻して、何故このM&Aが美容室のDXに効果的かといいますと、
①ITリテラシーの高い経営者に経営を任せることができる
②固定概念を取り除き、時代に合った働き方に改革できる
③デジタルに強い店舗の傘下に入ればDXと事業拡大を同時に行うことができる
④デジタルを使った新しい経営戦略に着手できる
というメリットがあるからです。
先ほども申し上げた通り、個人の美容室においてもM&Aは縁の遠いお話ではありません。今後DXを行わない企業や店舗は淘汰されていくとも言われております。実際、美容業ではありませんが、DX化の難しかったパン屋さんがデジタル技術を大いに活用しているホテルと提携して、パンの通信販売に着手したという例もあるようです。
自店舗のみでのDXが難しい方、他企業と協力しながら成長をしていきたい方は是非M&Aの実施を検討して見てはいかがでしょうか。
まとめ
本記事では、アフターコロナに向けて美容室が着手するべき『DX』とはいったい何なのかという点について解説いたしました。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、非対面、非接触の接客や、コミュニケーションのオンライン化が求められている現在、美容室もDXに着手しなければならなくなってきたと言えるでしょう。
飲食店はデリバリーやテイクアウトを始めました。小売店は通信販売を開始しました。中小企業は在宅ワークやテレワークを導入しました。これもある意味DXです。
美容室は、どこからDXしますか?
最近では同業種はもちろん他業種と手を組んで協力しながらDXを行うべく、M&Aを実施する例も増えてきています。M&AやDXを検討されている方は是非、下記のお問い合わせ窓口からお気軽にご相談ください。