M&A

会社売買の方法やM&Aとの違いを解説!

会社売買は、近年多くの業種で行われています。

一方、会社売買とはどのような方法があるのか、M&Aとの違いが分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、会社売買の方法やM&Aとの違い、会社売買をするメリットなどを徹底解説していきます。

会社売買をする企業が増加中

会社売買をする企業が年々増加しているのには、下記のような理由があげられます。

  • 経営者の高齢化
  • 経営戦略としての活用
  • 買収者における起業としての手段

ひと昔前までは、経営者の子供や親族が経営を引き継ぐ親族内承継がほとんどである部分もありました。

しかし、上記のような理由や、会社売買をするメリットが買収側にも売却側にも多くあることから、国全体としても会社売買を行う経営者が増えています。

会社売買の方法

会社売買の方法は、主に下記の5点です。

  • 株式譲渡
  • 合併
  • 事業譲渡
  • 第三者割り当て増資
  • 会社分割

株式譲渡

株式譲渡とは、売却側の企業の経営者が株式を買収側の企業に譲渡する方法です。株式を譲渡することで、必然的に買収側に経営権が譲渡されます。

株式譲渡の場合、規模の大きい取引でも、課税の税率が一律で20%と決められているため、節税対策として利用されることも少なくありません。

経営者個人が株式を保有していた場合は、取引で得た利益をすべて獲得することができます。

合併

合併とは、2つ以上の会社が統合し1つの会社となる会社売買の方法です。

会社合併には、複数の会社がそのうち1つの会社に吸収される「吸収合併」と、新しく新設した会社にすべての会社を合併させる「新設合併」があります。

大企業がよく活用する会社売買の方法で、事業整理などを行う際に活用されることが多いです。

事業譲渡

事業譲渡とは、会社の中の1部又はすべての事業を他者に譲渡することです。

会社の1部の組織を切り離すことになるので、手続きが煩雑になりがちであるというデメリットはあるものの、それにより後々のトラブルが少ないという部分は見逃せないメリットでしょう。

採算が取れていない事業がある場合や、個人事業主などでよく利用される会社売買の方法です。

第三者割当増資

第三者割り当て増資とは、特定の第三者に対して募集株式を割り当てる増資のことです。

第三者割当増資の場合は、株式であるかどうかは問われません。

会社売買で第三者割当増資を活用する場合は、資金を投入するのと同時に株式の過半数以上を取得して会社買収を行います。

会社分割

会社分割とは既存の会社を他者に承継する方法です。

会社分割にも、既存会社から新しい会社を立ち上げ、事業を承継する「新設分割」、既存会社から、他の既存会社へ事業を承継する「吸収分割」の2つの方法があります。

それぞれ、企業組織再編のために活用されることが多いです。

会社売買とM&Aの違い

買収後の手続きに失敗しないためのポイント

会社売買とM&Aは基本的に大きな違いはありません。どちらも、企業間での合併や買収を意味するという部分では変わらないとお考えいただいて問題ないでしょう。

ただ、M&Aアドバイザーや、支援センターそれぞれによっては、事業承継を行うのか田舎、どのくらいの価額で取引がされるのかという点で双方を分けているという場合もあるようです。

会社売買の主な流れ

  1. 事前準備を行う
  2. M&Aアドバイザーへ相談する
  3. 売買の相手企業を探す
  4. 秘密保持契約を締結
  5. アドバイザリー契約を締結
  6. 条件交渉
  7. 基本合意書の締結
  8. デューデリジェンス(事前調査)を実施
  9. 最終契約書の締結

事前準備を行う

企業買収を実際に行う前に、ある程度どのような会社を買収したいのか、または、どのような売却先が理想なのかを検討し、今後の経営方針を固めておきます。

経営方針がぶれていると、売買相手の企業が見つかりにくく、会社売買の取引自体が上手くいかない可能性があるかもしれません。

必ず事前に入念な計画をたててから実行に移すことが重要です。

M&Aアドバイザーに相談する

事前準備が整ったら、会社売買をスムーズに進めるため、M&Aアドバイザーに相談をします。

M&Aアドバイザーは、基本的に売却側と買収側の企業の間を取り持つ形で、取引を円滑にすすめるサポートをしてくれます。

交渉の相談はもちろん、法的手続きの助言や契約書の作成までを支援してもらえますので、会社売買を行う際はM&Aアドバイザーへの相談は必須です。

売買相手の企業を探す

売買相手の企業は、M&Aアドバイザーと相談をしながら探していきます。

売却側の企業であれば、買収側の企業の条件を、買収側の企業であれば取引価額や業種などの条件を伝え、進めていくことになるでしょう。

マッチングサイトを利用して、どんな取引案件が出ているのか、最新情報を把握しておくことも重要です。

秘密保持契約を締結

会社売買において、情報漏洩が発生してしまうと取引自体が破談になってしまう可能性があります。

そのため、会社売買を行う候補企業が見つかった段階で、M&Aアドバイザーと秘密保持契約書を締結し、買収や売却にむけて取引を進めていくことになります。

秘密保持契約書を締結する場合は、細やかな部分まで秘密条項にいれることが重要です。

アドバイザリー契約を締結

アドバイザリー契約とは、進行をサポートしてくれるM&Aアドバイザーとの契約のことで、秘密保持契約を締結するのと同じくらいの段階で締結します。

アドバイザリー契約を結ぶことで、情報漏洩のリスクを回避したりM&Aの進行をサポートしてもらえたりするので、条件交渉がしやすくなるでしょう。

条件交渉

買い手と売り手の候補企業が決まったら、条件交渉を行います。

条件交渉では、経営者、役員、従業員などの処遇はもちろん最終契約までのスケジュールも詰めていきます。

基本合意書の締結

売り手と買い手で基本合意契約書を締結します。

この契約書は必ず締結する必要はありませんが、これを締結しておくことで、今後のM&Aの進行がスムーズになるというメリットがあります。

デューデリジェンスの実施

会社売買では、相手企業に隠れた債務がないかどうか、デューデリジェンスを実施する必要があります。

この作業を怠ってしまうと、契約締結後に膨大な債務が発覚してしまうということもゼロではありません。

必ずアドバイザーを通してデューデリジェンスは徹底的に行うようにしましょう。

最終契約締結

最後、最終契約締結をしてクロージングをしたら、会社売買は成立です。

多くのM&Aアドバイザリーの場合、成果報酬型として売買が成立した時点でアドバイザー料を支払います。

会社売買における買収側のメリット

会社売買のメリットは下記の3点が主にあげられます。

  • 新規事業への早期参入ができる
  • シナジー効果が得られる
  • 事業が拡大できる

新規事業へ早期参入できる

会社売買ですでにある事業や会社を購入することで、新規事業に早期参入できる可能性があります。

ただし、新規事業を購入する場合は、従業員にそれなりのノウハウがなければ競争環境に追いつくことができません。

会社売買で新規事業へ早期参入を目指す場合は、適切な売却案件を見極めることができるようM&Aアドバイザーに相談することをオススメします。

シナジー効果が得られる

シナジー効果とは、売り手と買い手双方の良いところが合わさることで、更に良い現象をもたらすことをさします。

会社売買においては、このシナジー効果を求めて実施する企業がおおくある程です。

ただし、どのくらいのシナジー効果が見込めるのか、どのような部分で自社の良いところと相手企業の良いところが上手くマッチングするのか等を事前に把握しておくことも重要でしょう。

事業が拡大できる

会社売買で、既存の事業と類似、又は同一の事業を他社から買い取ることで、事業の拡大が期待できます。

ノウハウがなく、採算が取れていなかった事業でも、他社からノウハウと優秀な従業員を一気に確保できることで、一気に事業拡大が見込める可能性があるでしょう。

会社売買における売却側のメリット

会社売買における売却側のメリットとしては主に下記の3点があげられます。

  • 売買の対価を受け取れる
  • 廃業コストが削減できる
  • 会社が存続できる

売買の対価を受け取れる

会社売買では、株式や現金などで売買の対価を受け取ることができます。

リタイアを目的として会社売買に取り組んだ経営者であれば、老後の資金を調達できますし、他の事業を立ち上げたいという場合であれば立ち上げ費用に充てることもできるでしょう。

廃業コストが削減できる

会社売買で自社を他社に譲り渡すことで、廃業を検討していた売却企業は廃業コストを削減することができます。

廃業コストは、時に債務なども合わせて膨大な金額になることも少なくありません。

他社に譲り渡すことで、コストを削減できるというメリットも見逃せない部分でしょう。

会社が存続できる

廃業を検討していた売却側の企業は、廃業コストが削減できるのと合わせて会社を存続させることができる点も利点です。

会社を廃業してしまうと、コストが係るのはもちろんのこと、従業員の雇用を継続することができなくなるというデメリットも生まれてきます。

その点、会社売買で他社に譲渡せば会社の存続、および従業員の雇用継続ができるのです。

会社売買をするときの注意点

会社売買をする際は、買収側、売却側ともに下記の点に留意しておきましょう。

  • 簿外債務が存在する可能性がある
  • 買収後に必ず収益が得られるとは限らない

簿外債務が存在する可能性がある

相手企業に、簿外債務といって隠れた債務があった場合、取引後に発覚する可能性があります。

そうすると、膨大な債務をかかえたせいで経営が傾いてしまうこともあるかもしれません。

必ずデューデリジェンスは徹底して行い、信用できる企業なのか明確にしておくことが重要です。

買収後に必ず収益が得られるとは限らない

会社売買では、事業拡大や新規事業への早期参入が見込めるといったメリットがありますが、会社売買をすれば必ずしも売上がアップするわけではありません。

M&Aアドバイザーとともに入念な計画を練ったうえで、取引を行うようにしましょう。

まとめ

本記事では会社売買の概要についてまとめました。

今後廃業を考えていた企業や、逆に起業や新規事業への参入を考えていた方も、会社売買を行うことで、低コストかつ短期間に利益や成果が得られる可能性があります。

ただし、会社売買の取引は短期間で行えるものではありません。長くて数年程かかる可能性もあるでしょう。

会社売買を行う際は、必ずM&Aアドバイザーの助言を受けながら進めることをおすすめします!

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