会社売却とはいったい何?メリットデメリットまでを解説

近年、M&A実施件数は増加しており、会社を売りたいと考えている経営者の方も増加しているといいます。ですが、なかには会社を売りたいと思いながらも、会社を売るとはどういうことなのか、それにはどんなメリットやデメリットがあるのか、詳しく知らない方も少なくないはずです。

そこで本記事では、会社を売りたいと考えている方に向けて、会社売却の詳細と、メリットデメリットについて解説していきたいと思います。

会社売却とは

そもそも、会社を売る『会社売却』とは、会社の所有権を他者または他人に譲渡するということです。

M&Aにおける類似の言葉に『事業売却』がありますが、事業売却とは会社が特定の事業や複数の事業を他の会社に譲渡することであり、経営している会社自体がなくなるわけではありません。

一方、『会社売却』の場合は、会社が持つ株式を他社にすべて譲渡するということになります。会社にかかわるあらゆる事業や資産を他社へ譲渡するという形になる、つまりは会社そのものを売却することになります。

会社売却のメリット

2011年ごろから日本国内のM&A実施件数は増加しており、直近の調査である2017年のM&A実施件数は3050件と過去最高を記録したことから、今後更に増加していくと予想されています。

会社売却をする経営者は、早期リタイアをしたい、後継者・跡継ぎ問題がある、事業を絞りたい等の理由で会社売却をし、売買した費用をリタイア後の費用に充てたり、必要な事業を残して会社を分割させたりしています。

では、会社売却には売却側にどのようなメリットがあるのでしょうか。

売却益・株式譲渡益の獲得

会社を売るということは、当然、売却益や株式譲渡益を得ることができます。また、親族外継承で、親族以外の人に経営を引き継いでもらう場合でも、その後継者に会社売却をする必要がありますのでこの場合も同様に、売却益や株式譲渡駅益を得ることが可能です。

ただし、後継者が従業員の場合はその従業員が保有している資産を考慮して売却額を決めるため、企業の価値や相場に見合う売却益を獲得できない場合がありますので注意しましょう。

とはいえ、M&Aで会社売却を行う場合は、売却先は自信の会社よりも規模が大きい可能性もあるため、M&Aの方法によってはメリットが大きくなるのも見過ごせません。

後継者問題の解決

後継者不足は、今や社会課題ともされている問題です。2019年の東京工商リサーチの調査によりますと、中小企業における後継者不足率は55.6%と半数以上に及ぶとされています。

会社売却であれば、会社を売るという形で後継者を確保することができますので、後継者問題を解決することができます。

廃業コストの削減

会社の廃業における手続き費用は、解散登記に30000円、清算人登記に9000円、清算決了登記の2000円の登録免許税がかかるとされています。また、それらに加えて設備の処分費用や在庫がある場合は在庫処分の費用もかかり、合計の廃業費用は約100万円程度、当然大きな会社ほど廃業コストも高くなります。

しかし、会社を売却すると、費用を登記や法の手続きだけに抑えることができるため、結果として廃業コストを削減することができます。売却した際の費用で十分にまかなえる額である場合が多いと思いますので、廃業するよりも損になる可能性はありません

債務や個人保証の解消

会社を売却すると、債務や個人保証が解消されます。というのも、会社を廃業すると、前述のように、設備や在庫などを処分必要があり、それらを処分したときの利益を債務や個人補償の返済に当てる必要があるとされています。そうすると、手元に残る資金が減少する可能性があるのです。

しかし、会社売却をすると、債務や個人保証は売却先へそのまま引き継がれるため、売却益を減少させることなく会社に関する経営者の債務や個人保証を解消することができます。

会社売却のデメリット

一方会社売却のデメリットは下記のようなものが挙げられます。

ロックアップが生まれる

ロックアップとは、売却側の経営者が、売却後に一定期間買収された会社で働くことです。つまり、この期間に業務や会社の引継ぎという意味で働くことになるのですが、買収先の会社で働くことになりますので、別の仕事ができないなど自由に行動することができない期間がある可能性があります。

競合避止義務での事業制限

競合避止義務とは、売却側が会社売却や事業譲渡をしてから、20年間は同一地域内で同業の事業を行ってはいけない決まりのことです。

売却側は、買収側よりも当然営業のノウハウや知識がありますから、同一地域で同様の事業を開始してしまうと、売却側の市場占有率が高くなり、優位になる可能性があります。

そうすると、買収した側は、買収額を回収できなくなりますので、こうしたことを防ぐために競合避止義務を設けて事業を制限しています。

会社売却により、経営が改善していても、20年間は売却した事業を行うことはできませんので、将来をかんがえた上で売却を行うことも大切です。

さみしさや物足りなさを感じる

これまで長年の間会社を経営してきた分、経営に対する生きがいなどを見出してきた方に関しては、さみしさや物足りなさを感じてしまうケースもあります。

更には、従業員などから非難を浴びるケースもあるようです。売却前にしっかりとケアを行う必要があるでしょう。

会社売却に関する税金の発生

会社を売却すると、売却したときに得る利益・株式譲渡益に足して、それぞれ税金を支払わなければなりません。また、個人規模の場合であれば、譲渡益に対して所得税と住民税も課税されます。

こうした税金の発生により、受け取ることのできる売却益や株式譲渡益は少々減少することを覚えておく必要があります。

まとめ

今回は、会社売却について、それから、会社売却におけるメリット・デメリットをそれぞれ解説いたしました。

会社売却は、売却益や株式譲渡益等の利益を得ることができたり、債務等から解放されたりする等メリットがありますが、売却の際の条件によっては売却側にデメリットができる可能性もあります。

M&Aの方法によっては、メリットを大きくすることができる場合もありますので、会社売却についてはM&Aの専門家に相談をしておくと失敗を回避することができるはずです。

DX承継くんでは、今後会社売却の方法や成功するヒケツなどについても随時コラムを更新していきますので、M&Aで会社売却をお考えの方はぜひご覧ください。

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