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事業承継に関する法律が今年10月に改正!中小企業成長促進法やその他支援制度について解説

国内における中小企業の約8割は後継者不足問題になやんでいるとされ、事業承継やM&Aの促進が急務であるとされています。更には新型コロナ禍で事業継続が難しくなっている企業も多く、すでに新型コロナを事由に倒産している企業は7月末時点で789件にも上っている状況です。

そうした中、先日9月15日に中小企業の事業継続や、事業承継を支援する法律『中小企業成長促進法』を施行するための関係政令が閣議決定されました。

同法は一部を覗いて令和2年10月1日に施行されますが、その内容とはいったいどんなもので、企業に対してどのように支援が行われるのでしょうか。

本記事では、10月1日に施行される『中小企業成長促進法』について詳しく解説するとともに、その他事業承継をする際に受けることができる支援制度について解説していきます。

中小企業成長促進法とは

中小企業成長促進法とは、後継者不足問題を抱えた企業や新型コロナ禍で事業の継続が難しくなっている企業に向けて、事業継続と雇用維持を後押しするための法律です。具体的には下記の事項実現を図るものとなっています。

・事業承継円滑化で廃業リスクを回避

・M&A円滑化と事業継続の支援

・海外拠点への分散化を推進

・電子申請による諸手続簡素化

これまで、事業承継にかける時間は非常に長く、手続も煩雑でスムーズに進めることができずに契約中に破棄になってしまう案件も多く存在していました。しかし、中小企業成長促進法の施行により、事業承継やM&Aの円滑に行くよう支援したり、電子申請による諸手続きの簡素化が推進されたりすることになります。

これにより多くの企業が事業承継を行いやすい環境を整えられることが期待できるでしょう。

具体的な改正内容については次章から詳しく解説していきます。

中小企業成長促進法が改正された内容

高齢化により、国内における多くの企業が『後継者不足問題』を抱えています。しかし、これまで事業承継においては経営者保証の問題や費用面に対して不安がある承継者が事業承継をあきらめていたケースもありました。

そこで、政府は事業承継をより円滑に進めるため、そして何より事業承継を率先して行いやすい環境を整えるため、大きく分けて下記の5点を中小企業成長促進法に追加し、改正しました。

ここからは、改正された5点の内容を、これまでとどう変わるのかという面も含めてそれぞれ詳しく解説していきます。

①経営者保証の解除支援

②M&Aに必要な費用の調達支援

経営革新計画の定義見直し・集約化

地域経済牽引事業計画の支援策強化

⑤中小企業への成長環境の整備

①経営者保証の解除支援

事業承継をするとなると、経営者個人の債務や個人保証などが原因で事業承継が上手く行かないケースがあります。実際に、中小企業基盤整備機構のアンケート(2016年度)によりますと、経営者保証を理由に事業承継を拒んだのは後継者候補のうち59.8%に上ったとされています。

そこで、今回の改正法案では、信用保証協会が個人保証を肩代わりする新制度が設けられました。事業承継に合わせて保証債務を借り換える際の資金に対して、経営保証が求められなくなったことで、二重の経営者保証を抱えるリスクを防ぐことができるようになります。

なお、経済産業省の認定を受ければ、従来の保証枠とは別に特例で2億8000万円の保証枠を利用することが可能です。

②M&Aに必要な費用の調達支援

また、M&Aを行うには買収費用はもちろんのことアドバイザーに依頼する費用など、膨大な費用が必要になってきます。

費用面で事業承継に踏み切ることができない場合の支援として、第三者承継に対しては、新経営者が個人保証なしでM&Aにかかる資金等を調達できる制度が拡充されました。事業承継を促す環境を整え、後継者不足に悩む中小企業の廃業を防ぐ方針です。

③経営革新計画の定義見直し・集約化

中小企業者向け計画認定制度について、類似計画の簡素化や利便性向上を図るため、

①異分野連携新事業分野開拓計画

②特定研究開発等計画

③地域産業資源活用事業計画

をそれぞれ整理・統合し、

①経営力向上計画

②経営革新計画

③地域経済牽引事業計画

の3計画を中心とした施策へ整理を行うことになりました。

④海外展開支援の強化

なお、経営革新計画等への新たな支援として、日本公庫が 外国関係法人等に対して直接融資(クロスボーダー ローン)を実施できることとされ、海外への事業展開をより機動的に行えるようになりました。

具体的には、経営革新経過う、経営力向上計画および地域牽引事業計画の承認を受けた中小企業に、その海外子会社が日本政策金融公庫から直接融資を受けられるという形です。

⑤中小企業への成長環境の整備

中小企業の円滑な事業拡大を促進するため、地域経済牽引事業計画の承認を受けた中小企業が、事業拡大により中小企業者要件に該当しなくなっても、計画期間中は同計画による中小企業支援を継続することができるようになります。

中小企業が事業承継をするときに利用できる補助金制度

また、こうした法律による支援に加えて、事業承継を行うときに利用できる補助金制度を利用することで、より事業承継を行いやすくなります。

事業承継をするときに利用できる補助金は、

①事業承継補助金 や

②経営資源引継ぎ補助金 等です。

M&Aを行うときに利用できる事業承継補助金とは【2020年度版】

なお、経営支援引継ぎ補助金については2020年10月1日から2次公募が開始される予定になります。概要は以下の通りです。

経営資源引継ぎ補助金の概要

経営資源引継ぎ補助金の概要は以下の通りです。

【目的】

新型コロナウイルス感染症の影響が懸念される中小企業に対して、事業再編・事業統合等に伴う経営資源の引継ぎに要する経費の一部を補助する制度。

経営資源の引継ぎを促すことを支援、およびそれらを実現させるための支援を行うことで、企業や事業の新陳代謝を加速し、経済の活性化を図る目的です。

【応募期間】

2020年10月1日(木)~10月24日(土)(予定)

【補助対象者】

補助対象者はM&Aにおける買い手、売り手どちらも対象となります。

<買い手支援型の場合>

事業再編・事業統合等に伴う経営資源の引継ぎを行う予定の中小企業・小規模事業者であり、以下のすべての要件を満たす者。

①事業再編・事業統合等に伴う引継ぎの後に、シナジーを活かした経営革新等を行うことが見込まれること。

②事業再編・事業統合等に伴う引継ぎの後に、地域の雇用をはじめ、地域経済全体を牽引する事業を行うことが見込まれること。

<売り手支援型の場合>

事業再編・事業統合等に伴い、経営資源の引継ぎが行われる予定の中小企業・小規模事業者であり以下の要件を満たすもの

①地域の雇用をはじめ、地域経済全体を牽引する事業を行っており、事業再編・事業統合等により、これらが第三者により継続されることが見込まれること。

【補助率・限度額】

 

応募方法や詳しいお問合せについては下記のリンクから公式ページにアクセスいただき、直接ご連絡ください。

公式ページ

まとめ

中小企業成長促進法も改正され、多方面からの支援が整うことで、今後事業承継やM&Aを積極的に行う中小企業は増えてくるのではないでしょうか。

国の支援制度等をしっかりと知っておくことで、損をせずに事業承継やM&Aを行うことができるようになります。

DX承継くんでは事業承継やM&Aに関連する支援制度の情報配信はもちろんのこと、事業承継、M&Aを行うときのアドバイスもさせていただいております。ご興味のある方やご質問ある方は是非下記のお問合せ窓口からお気軽にご連絡ください。

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