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家庭教師のトライが行ったDXと教育現場ICT化のススメ

近年、多くの業界でデジタル化やICT化が推進されている中、教育機関や塾講師等の教育現場も例外ではありません。

特に、デジタルやICT、IoTを取り入れた企業内の改革、変革については『DX(デジタルトランスフォーメーション)』とよばれ、現在国をあげて導入促進がされているところです。

そうした中、家庭教師のトライはいち早くDXに取り組み、教育現場の新しいあり方を確立させました。

本記事では、家庭教師のトライが行ったDXの事例から、教育現場におけるICT化とデジタルテクノロジーの導入の重要性について解説してまいります。

家庭教師のトライが行ったDXとは

家庭教師のトライは累計120万人の指導実績を持つ、国内最大級の家庭教師事業です。家庭教師事業で全国展開をしているのは家庭教師のトライのみで、各自治体や国公立学校とも協力しながら、生徒へベストな学習支援を行うことを目指しています。

その中で、トライは2015年にオンライン授業を無料解放し、スマホを振ることによって質問ができる、これまでにない学習サービス『TryIT』を展開しました。これも俗にいうDX(デジタルトランスフォーメーション)の1つです。

家庭教師のトライは『TryIT』の実現、DX化において企業内およびサービス面でどのような変革をもたらしたのでしょうか。

本章ではまず家庭教師のトライが行ったDX、『TryIT』について解説してまいります。

映像授業サービスTryIT

家庭教師のトライは30以上蓄積してきた個別指導のスキル、それに伴うサポート体制で多くの生徒に利用されてきました。

しかし生徒の学習スピードやインプットのスピードが個々に違うだけでなく、生活スタイルの多様化により、既存の家庭教師が実際に授業をするという方法では不十分であるという課題がありました。その上、中高生のスマートフォン利用率は増加の一途をたどり、教育現場でもこの流れに対応したサービスの開発が必要であったのです。

そこで、2015年に実現させたのがPCやスマホ、タブレットを通じて生徒自身が受けたい授業を、時間や場所にとらわれずに利用できる映像学習サービス『TryIT』になります。

『TryIT』は、映像授業を視聴中に生徒がスマホをシェイクすると、直接教師に質問ができるという仕組みも備えており、いつでもどこでも気軽に質の高い学習環境を整えることが可能です。

ちなみに『TryIT』は、教育格差を是正するという目的で永久無料で映像を公開しているといます。

『TryIT』のリリース後は公式会員の登録数が100万人を突破し、更に家庭教師や塾のサポートとしても利用されています。特に、定期テスト前には利用者が増加するなど、新しい生徒指導の形として業界に変革をもたらしました。また、映像授業を専門とする塾の設立等、新たなビジネスが生まれるきっかけともなっています。

教育現場でDXの重要性が増す背景

家庭教師のトライの例だけでなく、近年では学校教育の現場等でもデジタル化が推進されており、DXの重要性増してきています。

教育現場では、いわば寺子屋の時代から教師と生徒が対面して学習をしていくスタイルが続いてきたわけですが、現在になってデジタルと教育をかけ合わせる必要があるのは、どういった背景があるからなのでしょうか。

社会全体のデジタル化の加速

1つは、社会全体のデジタル化の加速が要因としてあげられます。通信技術やAiなどの最新テクノロジーの急速な発達により、多くの企業がデジタルを取り入れ、DXを行おうとしています。むしろ、今後数年間の間にDXを実施しない企業については、淘汰される時代になりつつあるとも言われています。

教育の現場は、『単なる勉強の場』といえばそれまでですが、『今後の時代を担う人材を生み出していく現場』でもあります。デジタル化が進む現代において、教育現場のみがアナログに取り残されていては、子供たちが将来加速しすぎたデジタルについていけない可能性もあるでしょう。

そうしたことから、社会全体のデジタル化が教育現場のDX、デジタル化を後押ししていると言えます。

ICT教育の推進

ICTとは、『インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジー』の略称で、通信技術を利用して人と人がつながる技術のことを指しています。ICTは、現在学校教育だけでなく、保育園などでも導入が推進されており、子供の体調管理、指導案の作成において通信技術やデジタル技術を活用しようということがアナウンスされています。これが、通信技術を利用した教育、『ICT教育』というものです。

とくに、学校教育の現場では、平成29年3月に、小学校および中学校の新学習指導要領が、平成30年3月に高等学校の新学習指導要領が公示されました。この改定により、『情報活用能力』が言語能力等と同様に『学習の基盤となる資質、能力』と位置づけられ、各学校におけるカリキュラム上についかされることとなりました。加えて、小学校段階でも、プログラミング教育も必修化されています。

コンピューターやICT環境を整備し、教科指導においてICTを活用することは、子供たちの学習への興味、関心を高め、分かりやすい授業を実現する上で非常に効果的です。文部科学省では、『次世代の通信情報化推進事業』等で、ICTを効果的に活用した指導事例等について収集するとともに、それらを支える教員のICT活用指導力の向上にも取り組んでいます。

更には、授業中にICTを勝代うして指導する自信のない教員に向けた、教職員支援機構による『学校教育の情報化指導者養成研修』等がおこなわれており、生徒への活用と同時に教員のICT活用の向上を図るとしています。

このような、文部科学省による教育現場へのICT導入の推進もまた、教育現場のDXの重要性を強化させる1つの要因としてあげられるでしょう。

価値観や生活様式の変化

また、共働きの家庭が増えたこと、中高生のスマートフォン利用率が増加していることなど、価値観や生活様式の変化も、教育現場に変革をもたらす要因です。

更には、現在世界的に感染が拡大していっている『新型コロナウイルス』の影響も少なからず考えられるでしょう。特に、新型コロナウイルスの影響により、教育現場は密を避けるために臨時休校等を余儀なくされました。しかし、教育カリキュラムは進めていかねばなりませんので、急遽多くの学校がインターネットを通して授業を行う、リモート授業、オンライン授業等を取り入れ、実践し始めたのです。

コロナウイルスの収束が遅くなればなるほど、制約のある生活や、人と人との非接触を基本とする生活が日常となっていきます。特段の意識をしなくとも、新しい生活様式が定着していくでしょう。

そのなかで、教育現場のあり方や、人々の意識、価値観も変わっていき、デジタル化やICT導入などが当たり前になっていく可能性があるということです。

教育現場のICT化とDXの実現における課題

とはいえこれまでデジタルの世界とはほど遠いとも言えた教育現場においては、DXの実現に向けていくつかの課題があげられます。

それは、教育現場側では

①インフラ整備

②教育者の指導力強化

③指導法の確立

などで、

保護者、生徒側では

①ICT教育、デジタル化への理解

②自宅のインフラ整備

③スマホなどの利用ルール確立

などです。

更には、学習調査・診断等をCBT化し、必要なタイミングで学校が活用でき、カリキュラム・マネジメントを行いやすくするよう国が支援することも重要になってくるでしょう。

まとめ

家庭教師のトライは、映像学習サービス『TryIT』を取り入れたことで、場所や時間にとらわれず自由に学習に取り組める環境を作ることに成功し、自社の認知度アップや会員数増加につなげることができました。

こうした『サービス』とされる部類の教育が、DXを率先して行っていくことで、今後は義務教育などの教育現場でも同様にICT化やDXが促進されていくことにつながるのではないでしょうか。

情報化の進む次世代を担う人材を教育していく上で、教育の現場がデジタルに乗り遅れていれば意味がありません。今後、DXを実施することは、企業だけでなく、教育の現場でも非常に重要になっていくでしょう。

とはいえ、塾や家庭教師事業、その他教育現場で、どのようにDXをしていったらよいのかわからない、ICTを導入していけば良いのか分からないという方も多いはずです。DX承継くんでは、様々な事業のDXをお手伝いさせていただいております。

ご不安点やご質問のある方は是非お気軽にご相談ください。

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