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【ウィズコロナとDX】DX化の障壁となるもの《第3回》

前回の連載コラムでは新型コロナウイルスの影響による、急激な市場の変化に対応した企業、そうでない企業に生まれた「差」について解説いたしました。

>>第2回のコラム【変化した企業とそうでない企業の圧倒的差は】をチェックする

あらゆる面で顧客からのニーズが変化する一方、多くの企業ではそれに素早く対応するため、デジタル技術を導入し、DX化がすすめられています。ウィズコロナを生き抜くためにも、DX化は必須の事項とも言えるでしょう。しかし、企業がDX化を行う上で障壁となるものも存在します。

企業がDX化を進めるうえでの障壁

コロナで加速される企業のDX化ですが、一方で企業にはDXを推進するだけの「人材」と「質量」が極めて足りない状態であるとも言われています。

単なるデジタル導入だけでなく、活用法や導入プロセスの明確化がカギとなる「DX化」において、その環境がそろっていないことは致命的とも言えるでしょう。

まずは、企業がDX化をすすめる上で障壁となるとされる「人材」と「質量」は具体的に、どのような問題があるのか見ていきます。

企業の人材不足問題

日本の中小企業において、人材不足を感じている企業は全体の約7割であるということは以前の記事でも解説しました。

企業に人手が足りないためにDXを推進していくことができないのです。実際、マーケジンによる「企業のデジタルトランスフォーメーション2019年度調査」によりますと、DXを進めるうえでの障壁として約30%の企業が「人材不足」をあげています。

(出典:https://markezine.jp/article/detail/32751)

そもそも人手が不足していると、デジタルを導入してもそれを上手く活用する人材、活用法を承継し推進していく人材がおらず、DXをすすめられません。

投資コスト

また、投資コストが膨大になるということも考えられます。DXプロジェクトは、大規模かつ長期間になる可能性があります。

そのプロジェクトの間は、断続的にデジタルに投資をし続けなければならないことも考えられるでしょう。コロナ禍において売上が落ち込んでいる企業も多い中、DXに投資できるだけの体力が残っていないケースも多いです。

新しい業務プロセスの設計力不足

仮に企業内に人材がいたとしても、その人材にITリテラシーがあるかどうかは別問題です。デジタルテクノロジーを活用する為の業務プロセスを設計する力のある人材がいなければDX化をすすめることはできないでしょう。

既存の企業文化

中には、既存の企業文化を大切にするあまりDX化がすすめられない企業もあります。確かに伝統文化を大切にすることは良くないことではありませんが、それが企業の成長や売り上げアップにつなげられるかどうかは別問題です。

サイロされた組織

DXでは、デジタルデータを活用して、企業の中のあらゆる部門と連携を取ります。しかしサイロされた、いわゆる孤立した組織では、業務プロセスが縦割りで進行されるため、連携が難しくDX化がすすめない傾向にあるでしょう。

そのため、このような組織傾向のある企業ではまず部門同士の連携を深める作業から着手しなければなりません。

何故DX化における課題解決は難しいのか

今後、企業としてコロナ禍を生き抜いていくためには「DX化」は重要なキーポイントとなるわけです。

それにも関わらず着手できない企業では、上記のような課題が障壁となっていることが考えられるでしょう。

では、何故DX化における「人材確保」や「プロセス構築」など諸問題の解決は難しいとされるのでしょうか。

多様性のある人材を求める必要があるため

そもそも、電通デジタルではDXを推進するための人材として「テクノロジーを起点に、デジタル時代の企業のあり方を提言し、その変革や実行に伴う課題解決に必要な専門性を持つ人材」と定義付けています。

コロナ禍において、テレワークやビジネスモデル・サービスの変革など、あらゆるイノベーションが生まれているため、これに対応するためにはテクノロジーを基盤とするビジネスを確立させる事が必須です。

また、その中で目まぐるしいスピードでテクノロジ―はもちろん、必要とされるサービスや企業を取り巻く市場も変化しています。おのずとテクノロジーも陳腐化していっているわけです。

そのため、現状企業にいる人材がテクノロジーに対するスキルを身に着けていたとしても、今後に対応するためは、新しい領域やトレンドをキャッチアップしていかなければなりません。

あらゆる分野の人材に対して多様性が求められるため、人材確保が難しいと言えるでしょう。

採用活動・人材教育も変化する

そして、上記のような人材を求めるために採用活動の手法もおのずと変化します。仮に、求める人材を採用することができたとしても、企業になじめるよう教育する人材が居なければ、宝の持ち腐れとなってしまいます。

最悪の場合は、適切な教育を施すことができず、人材が能力を発揮せぬまま辞めてしまうことも考えられるでしょう。

このように、DX化においては求める人材が変わるために採用方法や教育法も変化するため、課題解決が難しいと考えられるということです。

DX化までの課題

実際、多額のコストを割いてどんなに良いデジタルテクノロジーを導入しても、それを大いに活用できる人材が居なければ、結局はDXを行うことはできません。

第一回目の連載コラムで「企業のデジタル活用の有無が存続を左右する」と申し上げましたが、もっと言えば「どう活用するかが存続を左右する」ということになるでしょう。

>>第1回のコラム【2020年は企業の変革の年だった】をチェックする

DXの障壁として、人材に関わる問題の他、企業自体が持つ問題点もあげました。しかし、企業が持つ問題を解決するのはまぎれもなく「人材」です。人が変わらなければ当然企業の「質量」は変わりません。

収束の見えないコロナ禍の中で、退職を余儀なくされた人や、転職を考える人が増えてくる事が予想されます。はたまた、企業同士で協力してDXをすすめるべく「M&A」を実施したり、外部企業にDX化の助言をする企業も出てくるでしょう。

そうしたとき、より良い人材や協力企業を確保し、教育していくために企業はその環境作りから着手すべきと言えるのではないでしょうか。

次回の連載コラムでは【企業がDX化を成功させるために必要なこと】について解説いたします。人材・企業・顧客体験の3つにフォーカスして解説しますので、是非DXを検討されている企業は参考にしてください。

>>第2回のコラム【変化した企業とそうでない企業の圧倒的差は】をチェックする

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